詩音助産院の大村です
地域に飛び出して二年。
子育て環境やお産環境について
問題意識を持ち、
実際に活動をしている方とお会いする機会があります。
阿久根の「ままがある」さん。
その活動はずっと気になっていて
ぜひ行ってみたいなと思っていました。
そして、先日その願いが叶い「ままがある」の見学に行きました。
しかも、代表の田村さんとお話する機会までいただき感激‼︎‼︎
ままがあるはAZ阿久根に隣接しています。

可愛い看板に迎えられ中へ

ナチュラルな木のおもちゃが売っていたり

体に優しい日用品もズラリ

私も歯磨き粉をお買い上げ

施設内にはこうしたショップスペースと
教室や育児中のママさん達が交流したり
布団を敷いてゆっくり休んだりできるスペースがありました。
育児中の体を休めるだけでなくお食事も取れるので
羽を休めてホッとできる空間です。

しかし、なぜこの地に「ままがある」のような施設を建てたのか。
代表の田村さんがお話くださいました。
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阿久根にはファミリーサポートセンターがなく
育児の手が必要な方は頼る手段がない
幸い近くに両親が住んでいる方も多いので
お手伝いはいただけるが
今後は働く高齢者も多いので
親に頼るのも難しくなるケースも増える
産後もしかりで
ゆっくり養生しなくてはいけない時期に
休むことができなくなり健康を損ねることも考えられる
今は親に頼れ良くても
今後を考えた時
育児をしやすい環境がなければ
新たに若い人が阿久根に住むという選択はしにくい
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阿久根だけでなく北薩の未来を考えているというのが伝わるお言葉の数々
育児の環境だけでなく「お産」の場にも危機感を感じていらっしゃいます
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阿久根は産婦人科の病院がない地域。
お産は出水市までいってお産する
ただ、その受け皿である出水市の二件の産婦人科も
ドクターも年々年は重ねられるので
十年後のことは分からない
どちらの先生が倒れられても
一方にお産が集中するので病院は機能しなくなり
共倒れといっていい状態になることも予測される。
お産できる場所がなくなることが現実問題におこっている
だから、助産師さんの力が必要
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北薩のお産危機にまで着目し、そこにビジョンがある
助産師の力についても、
その力を発揮してぜひ欲しいと考えてくださっていました。
実際、ままがあるでは地域や病院勤務の助産師さんが、教室やケア活動されています。

この中の鬼塚助産師は骨盤ケアの先輩
地域の保健センターとも協力し
骨盤ケア教室を地域で開催され
切迫早産を減少させたという実績もお持ちです。
記事はこちら普段は病院勤務ですが
廣瀬先生が田村さんの熱意に動かされ
「鬼塚手伝ってこい」
と先生からもお墨付きをいただき
「ままがある」に協力しているとのことでした
ドクターの理解は大きな力です
「ままがある」は今からもっと変化させて行きたいとのこと。
場所も今のAZの敷地内から
妊婦さん、育児ママさん達がホッとできる場所での営業も視野にあるそうです。
その場所も見せていただきました

波音の聞こえる場所でお産したい
そんな田村さんの思いもあり
この場所に出会ったそう
この日は天気も悪かったにもかかわらず
それでも青さがわかる美しい海。
「この丸い海岸を見て、子宮みたいだと言った方がいるんですよ」
穏やかな東シナ海の海。
丸い海岸線。
子宮という言葉に納得でした。
こんな場所でお産できたら幸せだろうな。
この波音聞きながら育児できたら気持ちがゆったり過ごせそうだな。
ままがあるがどう形を変えて活動して行くか
本当に楽しみです。
鹿児島県といっても
お産する病院が選べる場所から
医療危機に瀕している場所まで様々。
こうして、自治体だけに頼らず
自ら声をあげている人がいることの心強さ。
私も田村さんに会い
もっと頑張らねばと思いました。
AZにお出かけの際はぜひ「ままがある」に足を運んでみてください。
ままがあるについてはこちら